初回の訪問は造り手とお客さまの「お見合い」です。
『城下町ベジタブルベース』のお客様と初めてお会いしたのはマンションリノベーションの完成見学会でした。
その際は、コロナ禍でまたご予約制の1時間という限られた時間の中でしたので、リノベーションしたお部屋の見学が中心で、こちらもその説明がメインになり、当社のマンションリノベーションの考え方の全てをお話させて頂くことができませんでした。
今回のご訪問では、「どうして木のマンションリノベーションを考えはじめたのか。」からはじまり、お仕事のお話、お休みの日は何して過ごされているのか、食べ物、趣味、本当に様々なことを気軽にお話して下さいました。
そして、今お住まいのお部屋のご不満、本物の木が好きな理由、前回見学して頂いたお部屋の良かったところなどたくさん聴かせていただきました。
端的に理想の暮らしを語れる方はまずいらっしゃいませんが、住まいの話なので、こういった普段の生活のお話をお聞きすることから、その方が暮らしの中で日々何を大切に過ごしているのかが感じられるのです
リノベーションを考える際は、そういった日常の話題からあるべき形が見つかってくるものです。
楽しいお話の中で「そういえば、どうして?」といった疑問を投げかけて頂くこともあります。その際には、そもそも神谷建築がどうして木のマンションリノベーションをはじめたのか、その中心となる設計の考え方であったり、そこでどう過ごし暮らしてもらいたいか、というところの内容になることもあります。
また、大半のお客様が気になっているのにあやふやな「工事の内容・金額」「お支払いの方法・工期のこと」「完成までの進め方」や「内装や設備の仕様」「どうしてそれを使っているのか」「入居してから気をつけてほしいところ」などお伝えしたいことは尽きません。
そのようなお話をしていく中で「家づくりや暮らしの考え方に共感でき、価値観が合いそうだ」と思って頂ければ次のステップに進んでいきます。
この流れは「お見合い」と同じようなものです。
話をしていくうちに、「この方には木のリノベーションよりも新建材を使ったリノベーションの方が向いているのかもしれない」と思うこともあります。
その時はそう思った理由をお話して、もう一度自分にはどのタイプのリノベーションが向いているのかを考えて頂くことをお伝えします。
木のマンションリノベーションは大量に造れるような万人向けの工業製品ではなく、その方のためだけに造られた一品生産なので設計にも、現場の工事にも時間と予算が掛かります。
しかし、手間と時間をしっかりかけることで、マンションとは思えない豊かな生活の場ができるのです。
→実際に初回の打ち合わせはどんなことをするのか、お知りになりたい方のために書いてみました。
次回に続きます。
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