「Yチェアの秘密」トークイベントに行ってきました。2
おはようございます、代表の神谷剛です。
Yチェアとはデンマーク家具の巨匠ハンス・J・ウェグナーでデザインした椅子です。
ウェグナーは生涯におよそ2500脚もの椅子をデザインし、1脚でも製品化された椅子はおよそ800脚。
Yチェアの正式な名称はCH24、アメリカではウィッシュボーンチェア(背板が鳥の鎖骨の形に似てるとの事)と呼ばれている。デザインの前身はチャイニーズチェア。
1950年発表、67年前に誕生した椅子。
またYチェアはダイニング椅子でウェグナーがデザインした、最後の背あてのある椅子とのこと。
発表から数年は人気が無く、雑誌にもほとんど出ていない。会社も販促に力を入れていなかった。
ですが、建築家が使いだしおすすめし始めた為、人気が広がり。ウェグナーの代表する椅子の一つとなる。
生産数の約25%は日本に向け輸出。
ハンス・J・ウェグナーのデザインしたYチェアですが、やはり人気の椅子だけにコピー品(リプロダクトと呼んでいるところも)多くあるとの事。
どちらがコピー品の部品かわかりますか?
上は左、下は右です。
コピー品は加工の手間を省く為、組み方をほぞ組していないそうです。
本物は、背板は反っても折れないように、組み付けの時に反らせて組むために積層だそうです。
ばらした椅子。コピー品左、正規品右。
あとは、曲線のフォルム、太さ細さも違うとのこと。
資料で比べていましたが、コピーはモッサリしていました。
解説のあとには坂本茂さんのペパーコード編みの実演。
解説しながら1時間で編み終えます。
張り方はいろいろあるそうですが、正規が一番良いとの事。ちなみに使い方でも変わるそうですが張り替えは、20年近くは大丈夫らしいです。
坂本さんが編んだものには革タグをつけて納品してくれます。
今回お話をお聞きして、
素晴らしいものは時間を超えて人々に受け継がれ、愛される。
ウェグナーは、使う人の事を考え本気でデザインし、67年後の今まで愛される椅子があるのだなと感じました。
お気軽に買えるコピー品がありますが、ウェグナーの魂入っておらず、また、耐久性に関して不安もあり、子に孫に受け継ぐことはできないでしょう。
座面の張替もしてもらえるのでしょうか?未確認です。
北欧家具は高いものですので、なかなか購入に躊躇しますが是非機会があれば座ってみてくださいね。
安易に買って10年程度で捨ててしまうことを考えれば、お得だと思います。
古くなっても、本物なら価値はあります。
当社もこの椅子に負けないように、一時の流行に流されず、時代に色あせることなく愛される、そしてウェグナーの椅子が似合うような家を造り続けたいと思います。